ロードショーの鬼30
はい、映画も映画見るやつも大嫌いとか言っときながら、この企画も30回目です。それで記念すべき(?)30回目は、「ロック・ユー」

a Knight's Tale ある騎士の物語。
公開が短かったので、正規の上映は見過ごして、新橋の烏森口まで再上映を見に行きました。こういう、音楽を聴きに行く映画は、やっぱり映画館で見たいものだ。で、その後、DVDまで買っているにもかかわらず、金曜の夜は、これを見ました。
…、あれ、随分省略されてる。
スッキリしなかったので、DVDを見ました。
…、あれ!?
未公開シーンもDVDには入ってるので、それも含めて見ました。
そうだ、チョーサーの嫁さんのシーンは、映画館で見たような!?
あの映画館、未公開シーンも含めて上映したのかしら…?(←DVD買っただけで満足してロクに見てなかった)
ま、それはさておき、この映画は私のために作られたのか?って位趣味にピッタリ。
何せ、十四世紀後半○ランス+Queen!
ま、俺に時代考証やらせれば、もっといいものができたと思うよ。
少なくとも翻訳はもっといいものができたと思う。
以下気になった点(昔のHPにも書いたが)、
敵役のアダマー、アンジュー伯を名乗っているが、この時期のアンジューは、1360年以降に公領に昇格、アンジュー公は、アパナージュとしてアンジューとメーヌ伯領を受け継いだルイ=ダンジュー(フランス王ジャン二世の次男)。間違っても、ブラックプリンスと仲良くするわけがない。
ちなみに、むしろ、ブラックプリンスの出身のイングランド王家がもともと、フルク=ネラ、や、フルク=ル=ルー(赤毛のフルク)の血を引く、正統なるアンジュー伯(アンジュー第一家系)なわけだけど。ジョフロワ=ダンジューの時に、宿敵、アングロノルマン王家の女性継承者マティルダ(マオー)と結婚して、生まれたのがアンリ=ダンジュー。イングランド王位は従兄弟のブロワ=シャンパーニュ伯家出身のスティーヴン(エチエンヌ=ド=ブロワ)に奪われた物の、ノルマンディーなど大陸の所領を受け継ぎ、スティーヴンが死ぬとアンリがイングランド国王ヘンリー2世として即位することになる。この後、彼の息子、ジャン=サン=テール(ジョン欠地王)が、仏王フィリップ=オーギュスト(フィリップ二世尊厳王)にボコボコにされて、北部フランスの領土は奪われるわけだが、その奪った土地は、尊厳王の息子ルイ八世獅子王のさらに息子シャルル=ダンジュー(故に聖王ルイの兄弟だが)に与えられる。このアンジュー第二家系は、シシール(○チリア)王を貰って、南イタリアの経営をやってるうちに、○チリアの晩鐘事件でアラゴンに追い出される一家です。その他にもハンガリー(オングリ)とかプロヴァンスに触手を伸ばしてたので、そこにもアンジュー朝ってのが出来ます。そして、彼の息子シャルル二世が、金に困って、娘マルグリットをヴァロア伯シャルル(仏王フィリップ三世豪胆王の息子)と結婚させ、その婚資としてアンジュー伯領を与える代わりに資金援助してもらいます。で、このシャルルの息子フィリップが、カペー朝の断絶によりフランス王フィリップ六世として即位、王領に戻ったアンジュー伯領は、孫のルイにアパナージュとして与えられるわけです(アンジュー第三家系)。
俺だったら、誰にするかな?そこそこ大貴族で、イングランド側にたっておかしくない連中…。
ま、ブルターニュ公ジャン=ド=モンフォール(ジャン=ド=ブルターニュ、ジャン勇敢公、モンフォール伯、リッチモンド伯、ちなみに、仏王ルイ六世肥満王の息子ドルー伯ロベール=ド=ドルーの男系の子孫なので、カペー家の分家)か、ナヴァール王カルロス二世悪人王(エヴルー伯シャルル、エヴルー伯は、仏王フィリップ三世の息子ルイ=デヴルーの男系の子孫なので、れっきとしたフランスの王族だが…。ヴァロア家が断絶すると王位継承の最有力候補。)かな。
最初の対戦相手、ロジャー=ド=モーティマー。
ノルマンディー出身の家系。初代マーチ伯(ウェールズ辺境伯)。英王エドワード二世妃イザベル=オヴ=フランス(、=ド=フランス、カペー家出身。この母親の権利で、カペー朝が断絶した時に、エドワード三世は仏王位を主張して百年戦争を始めたってされている。嘘っぱちだけど。)の愛人。キャサリンと共謀して、無能な王エドワード二世をケツから串突っ込んで殺す!後にエドワード三世から、母ともども逮捕され、リンチにあって死亡。だからこの時期生きてるわけない。
サー=ヒュー=カルヴァリーとか、ロベール=ノールズとか、マニーとかいろいろ居るだろう。イングランド側の傭兵隊長として活躍してた連中は、シャーロック=ホームズで有名な、サー=アーサー=コナン=ドイルの「白衣の騎士団」とか、「ナイジェル卿の冒険」に詳しいです。(彼の考証は素晴らしく、良く調べてることが分かりますが、翻訳を担当した人が推理小説のファンってだけで翻訳してるので実に酷い訳ですが。)
戦争について;1364年から、いわゆるガスコン上訴に基づいて百年戦争再開なので、戦中ではある。
翻訳について;ウルリック=フォン=リックテンスタインと英語で発音するのはしょうがないとして、字幕なら、リヒテンシュタインのウルリッヒとか書いて欲しかったよ。後、ゲルダーランドって、そのまま英語で書いたらどこか分からんだろう。ヘルダーラントか、ヘルレ伯領(オランダ)って、書かないと。他にも英語の発音そのままの地名があった。ああ、俺に翻訳やらせてくれれば、サクソニーはチャンとザクセンて訳すし、ブルンスウィック(カナダの州名じゃないんだから)はブラウンシュバイクって訳すし…。あ、あと、ヴェルフェン家(ゲルフ、教皇党)の父親が、ギベリン(皇帝党)って!ま、連中従兄弟同士だけど。
ま、翻訳と言うのは教養がないと出来ないものだ…。
さすがにタイム=ラインの方が考証はしっかりしてたね。司祭長スガン=ド=バドフォル
司祭長ことarchiprêtreは、スガン=ド=バドフォルではなく、アルノー=ド=セルヴォルArnaud de Cervolでした。13/01/2008修正
とか出してくるぐらいだから。
セット;お城とかあれって本当に作ったのかな?パリの教会は、入り口だけノートルダム大聖堂の映像を使ってたような…。街の様子とかはすごい好き。
あ、後、私はテーマに惹かれてみたんですけど、結構みなさん、役者に惹かれて見た人が多いみたいですね。みんな良い味出してたと思いますよ。
ヒロインは全然美人じゃないけど←結局それか!

a Knight's Tale ある騎士の物語。
公開が短かったので、正規の上映は見過ごして、新橋の烏森口まで再上映を見に行きました。こういう、音楽を聴きに行く映画は、やっぱり映画館で見たいものだ。で、その後、DVDまで買っているにもかかわらず、金曜の夜は、これを見ました。
…、あれ、随分省略されてる。
スッキリしなかったので、DVDを見ました。
…、あれ!?
未公開シーンもDVDには入ってるので、それも含めて見ました。
そうだ、チョーサーの嫁さんのシーンは、映画館で見たような!?
あの映画館、未公開シーンも含めて上映したのかしら…?(←DVD買っただけで満足してロクに見てなかった)
ま、それはさておき、この映画は私のために作られたのか?って位趣味にピッタリ。
何せ、十四世紀後半○ランス+Queen!
ま、俺に時代考証やらせれば、もっといいものができたと思うよ。
少なくとも翻訳はもっといいものができたと思う。
以下気になった点(昔のHPにも書いたが)、
敵役のアダマー、アンジュー伯を名乗っているが、この時期のアンジューは、1360年以降に公領に昇格、アンジュー公は、アパナージュとしてアンジューとメーヌ伯領を受け継いだルイ=ダンジュー(フランス王ジャン二世の次男)。間違っても、ブラックプリンスと仲良くするわけがない。
ちなみに、むしろ、ブラックプリンスの出身のイングランド王家がもともと、フルク=ネラ、や、フルク=ル=ルー(赤毛のフルク)の血を引く、正統なるアンジュー伯(アンジュー第一家系)なわけだけど。ジョフロワ=ダンジューの時に、宿敵、アングロノルマン王家の女性継承者マティルダ(マオー)と結婚して、生まれたのがアンリ=ダンジュー。イングランド王位は従兄弟のブロワ=シャンパーニュ伯家出身のスティーヴン(エチエンヌ=ド=ブロワ)に奪われた物の、ノルマンディーなど大陸の所領を受け継ぎ、スティーヴンが死ぬとアンリがイングランド国王ヘンリー2世として即位することになる。この後、彼の息子、ジャン=サン=テール(ジョン欠地王)が、仏王フィリップ=オーギュスト(フィリップ二世尊厳王)にボコボコにされて、北部フランスの領土は奪われるわけだが、その奪った土地は、尊厳王の息子ルイ八世獅子王のさらに息子シャルル=ダンジュー(故に聖王ルイの兄弟だが)に与えられる。このアンジュー第二家系は、シシール(○チリア)王を貰って、南イタリアの経営をやってるうちに、○チリアの晩鐘事件でアラゴンに追い出される一家です。その他にもハンガリー(オングリ)とかプロヴァンスに触手を伸ばしてたので、そこにもアンジュー朝ってのが出来ます。そして、彼の息子シャルル二世が、金に困って、娘マルグリットをヴァロア伯シャルル(仏王フィリップ三世豪胆王の息子)と結婚させ、その婚資としてアンジュー伯領を与える代わりに資金援助してもらいます。で、このシャルルの息子フィリップが、カペー朝の断絶によりフランス王フィリップ六世として即位、王領に戻ったアンジュー伯領は、孫のルイにアパナージュとして与えられるわけです(アンジュー第三家系)。
俺だったら、誰にするかな?そこそこ大貴族で、イングランド側にたっておかしくない連中…。
ま、ブルターニュ公ジャン=ド=モンフォール(ジャン=ド=ブルターニュ、ジャン勇敢公、モンフォール伯、リッチモンド伯、ちなみに、仏王ルイ六世肥満王の息子ドルー伯ロベール=ド=ドルーの男系の子孫なので、カペー家の分家)か、ナヴァール王カルロス二世悪人王(エヴルー伯シャルル、エヴルー伯は、仏王フィリップ三世の息子ルイ=デヴルーの男系の子孫なので、れっきとしたフランスの王族だが…。ヴァロア家が断絶すると王位継承の最有力候補。)かな。
最初の対戦相手、ロジャー=ド=モーティマー。
ノルマンディー出身の家系。初代マーチ伯(ウェールズ辺境伯)。英王エドワード二世妃イザベル=オヴ=フランス(、=ド=フランス、カペー家出身。この母親の権利で、カペー朝が断絶した時に、エドワード三世は仏王位を主張して百年戦争を始めたってされている。嘘っぱちだけど。)の愛人。キャサリンと共謀して、無能な王エドワード二世をケツから串突っ込んで殺す!後にエドワード三世から、母ともども逮捕され、リンチにあって死亡。だからこの時期生きてるわけない。
サー=ヒュー=カルヴァリーとか、ロベール=ノールズとか、マニーとかいろいろ居るだろう。イングランド側の傭兵隊長として活躍してた連中は、シャーロック=ホームズで有名な、サー=アーサー=コナン=ドイルの「白衣の騎士団」とか、「ナイジェル卿の冒険」に詳しいです。(彼の考証は素晴らしく、良く調べてることが分かりますが、翻訳を担当した人が推理小説のファンってだけで翻訳してるので実に酷い訳ですが。)
戦争について;1364年から、いわゆるガスコン上訴に基づいて百年戦争再開なので、戦中ではある。
翻訳について;ウルリック=フォン=リックテンスタインと英語で発音するのはしょうがないとして、字幕なら、リヒテンシュタインのウルリッヒとか書いて欲しかったよ。後、ゲルダーランドって、そのまま英語で書いたらどこか分からんだろう。ヘルダーラントか、ヘルレ伯領(オランダ)って、書かないと。他にも英語の発音そのままの地名があった。ああ、俺に翻訳やらせてくれれば、サクソニーはチャンとザクセンて訳すし、ブルンスウィック(カナダの州名じゃないんだから)はブラウンシュバイクって訳すし…。あ、あと、ヴェルフェン家(ゲルフ、教皇党)の父親が、ギベリン(皇帝党)って!ま、連中従兄弟同士だけど。
ま、翻訳と言うのは教養がないと出来ないものだ…。
さすがにタイム=ラインの方が考証はしっかりしてたね。司祭長
司祭長ことarchiprêtreは、スガン=ド=バドフォルではなく、アルノー=ド=セルヴォルArnaud de Cervolでした。13/01/2008修正
とか出してくるぐらいだから。
セット;お城とかあれって本当に作ったのかな?パリの教会は、入り口だけノートルダム大聖堂の映像を使ってたような…。街の様子とかはすごい好き。
あ、後、私はテーマに惹かれてみたんですけど、結構みなさん、役者に惹かれて見た人が多いみたいですね。みんな良い味出してたと思いますよ。
ヒロインは全然美人じゃないけど←結局それか!